2013年9月25日水曜日

【ツナメルトサラダ】

それにしたって、「メルト」って何だか美味しそうな響きだと思うのです。
パティメルト、スイスメルト、エッグメルト…。どれも字面からして美味しそう…。

アメリカンダイナーのメニューで「メルト」がつく料理は、大概具材にチーズを乗せてオーブンでとろかせたものを指します。
当店のバーガー、「マッシュルームメルト」は、パティの上にバターソテーしたマッシュルームを乗せてモッツァレラをとろかせたバーガーですし、今日紹介する「ツナメルト」は、ツナサラダをモッツァレラ&グリュイエールでとろかせたものを乗せたサラダです。
実は、ツナメルトと言えば、本来はサンドイッチのフィリングとして定番のメニュー。バターを塗った食パンにツナサラダとスライスオニオンを敷いてチーズをとろかせたサンドイッチ。黒胡椒がガリっと効いていたらもう言うことなしなのです。
それをサラダとしてアレンジしたのが当店の「ツナメルトサラダ」です。
下にマッシュポテトを敷いて焼き上げるところも私の個人的な好みの「ツナメルトサンドイッチ」の転用。
この組み合わせを最初に考えた料理人には頭が下がります…。

サラダではありますが食べ応えもしっかりあるので、お食事としてもオススメの一品です。

2013年9月23日月曜日

【ガーリックチキン】

ステーキやバーガーのみのお店、と思われがちなテキーラダイナーですが、実はなかなかにサイドメニューやおつまみ類も充実しております。

その中でも常に上位の人気を誇るのがこの、「ガーリックチキン」。

ガーリックチキンというメニューは今や洋食系のお店のみならず、居酒屋さんや中華料理屋さんでも見かけるほどの大定番メニュー。よって調理法も様々で、ガーリックバターでローストしてみたり、唐揚げ風の衣を付けてみたり、蒸し鶏を使ってみたり、と各店の個性が打ち出されたメニューだと思います。

テキーラダイナーでは、潰して粗く刻んだニンニクとしっかりと下味を揉み込んだ鶏モモ肉を、中温のオリーブオイルで静かに煮込んで作っています。仕上げに加えるドライバジリコの甘い香りが食欲をそそる一品に仕上げてくれます。
各種ビール類はもちろん、ワインにだってしっかり対応出来る優れものです。

お申し付け頂ければバケットのご用意も出来るので、ガーリックオイルを付けながらツマミにするのも悪くないですよ。

2013年9月22日日曜日

【アボカド&ブルーチーズバーガー】

新しいメニューを組む時はいつも、最初にとにかく作りたい料理をざーーっと五月雨の如き勢いで書き付けて、それをがむしゃらにジャンル別に分け、そこら辺でエスプレッソを胃に放り込んで頭を冷やし、その後は粛々と、冷徹な科学技術者の如く、売れそうにないもの、食材のロスが出そうなもの、突拍子もないものを削ぎ落としていく、という手順を踏んでやっているのですが…。。
この、削ぎ落とす、という作業が実に苦手なのです。
そもそも当店規模だと、グランドメニューは、本当に細かいものまで入れて70品位には抑えたいのですが、最初に書き出すメニュー候補はだいたい120品前後。およそ半数をお蔵入りにしなければならないとくればこれはもう、削ぎ落とす哀しみの重圧も半端じゃない訳です。
しかし、今まで売れてきたメニュー、明らかに売れるであろうメニューばかりに絞り込んでしまうと、結果実に冒険心のない無難なメニューになってしまうし、何より料理をする人間として退屈極まりない。そこで、「売れなそう、だけどこんなものを食べて欲しい」と思う料理を、最近でもメニュー改正の度に3品4品残すようにしてみるものの、それがまた謀られたかの様に見事に売れない…。
しかし、私は挫けません。

本日ご紹介するこの、「アボカド&ブルーチーズバーガー」もまさにそんな一品。

たっぷりの香味野菜と香辛料を地味に3日程煮込んで作ったバーベキューソースで焼き上げたパティ、ねっとり食感のアボカド、さくさく香ばしいオニオンリング、溢れるクリーミィなブルーチーズソース。
何と魅惑的な、と思うのですが、そもそもブルーチーズを使用している時点でぐっと対象が狭まってしまう。そしてバーガーにフライドオニオンが入っている、という状況に馴染みがない。
結果、殆ど売れない…。

テキーラダイナーでは、青カビの香りが鋭く抜ける、というよりは、クリーミィさの中に少しカビを感じるタイプのブルーチーズをベースにソースを仕込んでいるので、ブルーチーズが少し苦手と云う方にも結構召し上がって頂けたりします。過去にもそんな事が幾度となくありました。
そしてフライドオニオン。これがまた単調になりがちなバーガーの食感にザクザクとリズムを与えてくれます。食感のリズムが生まれる料理は食べていて楽しい。
揚げた玉ねぎの甘さは、単にそれを加えるだけだとバーガーのバランスを崩しがちですが、この場合、ブルーチーズソースの塩気と相まって程良いところに着地しているのではないかと思っています。

さて。
少しは食べてみたい、と思って頂けたでしょうか?
少しでも興味をお持ち頂けたなら、是非一度お試し頂けると嬉しいです。

2013年9月21日土曜日

【リヨン風サラダ】

世にサラダは数多あれど。
私が一番好きなサラダなのです。「サラダ リヨネーズ」。

コブサラダでもなくサラダ ニソワーズでもなくシーザーサラダでもなくコールスローでもなく…。

塩漬けした豚の鋭い塩気、ヴィネグレットの穏やかな酸味、クルトンの食感のアクセント、ねっとりとした鶏レバーの馥郁とした香り、全てに絡みつくポーチドエッグ……。
「サラダ」というよりは「食事」として成立している、というのが私のイメージです。

テキーラダイナーでは、アップルビネガーとハチミツで煮込んだトリッパ、ソテーではなく炭火で焼いたベーコン、鶏レバーの代わりの砂肝スモーク(レバーを入れると急に売れなくなると云う悲しい現実の為)を主軸に、日によっては鴨の生ハムやパテ ド カンパーニュが入ったりします。
ヴィネグレットは個人的な好みで赤ワインビネガーとオリーブオイル&ヘーゼルナッツオイルで。ほんのり漂うナッティーな香りが内臓に合うんじゃないかと思っています。
そして至って普通のポーチドエッグ。。

しかし常々思うのですが、黄身がとろけるあの特別感と言ったら他では得られないですよね。目玉焼きや温度卵、ポーチドエッグが乗っかったら、大抵の料理はご馳走に変身すると思うのです。
とろとろ卵が乗った料理の前では誰もが少年の様に、「わーい!」ってなるのです。

私が通う馴染みのカツ丼屋では、とろとろのカツ煮の上に更に温度卵を乗せてくれるのですが、そのご馳走具合と言ったらもう……。使っている卵は2ヶでもそのインパクトは2X2の4倍。クロスカウンターみたいなカツ丼なのです。(あれ。最近どっかで聞いた表現だな…)

興味をお持ち頂いた方は是非一度召し上がってみて下さい。

あ。いや。
カツ丼ではなくサラダ リヨネーズの方です…。

余談ですが、件のカツ丼屋さんも訊いて頂ければこっそりお教えしますよ。
ここでは伏せますが、IS丹8階レストランフロアにあるIWQというお店です。

更に余談ですが、目玉焼きの黄身を最後まで残して一口で召し上がる派もいると思いますが、私は速攻で割る派です。

ご静聴、ありがとうございました。

2013年9月20日金曜日

【アップルパイ】

「アップルパイ」、というと人それぞれイメージが違う程知名度の高いデザート。
格子状にパイ生地が組んであったりシナモンが効いていたりメープルシロップがたっぷりだったり揚げてあったり。。

テキーラダイナーでは、季節の林檎を焦がしたブラウンシュガーでカラメリゼしてから、カルヴァドスでクツクツ煮て仕込んでおります。
バニラアイスと合わせるので、甘さは気持ち控えめ。
アツアツのアップルパイと冷たいアイスを皿の上で渾然一体となるまで崩して食べて頂けたら嬉しいです。

これからの季節、林檎に甘さが乗ってくるのでまた夏のアップルパイとは全く違う味わいがお届け出来ると思います。
お楽しみに。

2013年9月19日木曜日

ビーフパティについての話。

さて。
たまには肉の話でも。。

どうしてもこうしてもバーガーの肝となるのがパティ。それ故、各店が力を入れて個性を押し出そうとする最たる部分とも言えます。
テキーラダイナーでは、甘み、歯応え、旨み、質感をそれぞれ担当する五つの部位を、挽いたり包丁で叩いたりしてブレンドしています。
肉は人の体温でも火が入ってしまうので、成形は、肉や機材をよーく冷やしながら。こうすることで肉の大切な風味と、肉に咬んだ脂が溶け出すのを防いでいます。
牛の赤身の旨さをストレートに味わって頂きたいので、味付けは岩塩と二種類の胡椒のみ。
目を閉じて噛みしめる程に牛肉の旨みがじわじわと押し寄せてくるパティになります。

ダイナーのバーガー一番人気は「オーセンティックチーズ」ですが、パティの旨みをストレートに味わいたいのなら、「ビーフィーター」が断然オススメ。
具材は、バンズ、パティ、トマト、自家製マヨネーズのみ。
「何も足さない。何も引かない。」
そんな潔いバーガーです。

肉好きの方には「ダブルビーフィーター」を。パティはダブルでも破壊力は2x2の4倍。
クロスカウンターみたいなバーガーです。


毎日とは言いませんが、たまには食べに来てくれると嬉しいです。

2013年9月18日水曜日

【オニオングラタンスープ】

気付けばすっかり温かいスープが恋しい季節ですね。

ダイナーで一番人気のスープといえば、やっぱりオニオングラタンスープでしょうか。
元々はフランスの王宮で食べられていたともっぱら囁かれる、「スーパ・ロワニョン・グラティネ」です。かの三島由紀夫も好んで食べていたとか。

テキーラダイナーでは、玉ネギに少しずつブイヨンを加えながら、ここぞとばかりに10時間程炒めて仕込んでいます。
玉ネギとバターの優しい甘さとグリュイエールチーズの塩気が仲良く同居したダイナーのオニグラ、是非一度召し上がってみて下さい。
酒の〆のエスプレッソや味噌汁の代わりにもなりますよ。