そういった特別な席で食事をするのは実に久し振りで、主役でもないのにやたらワクワクしてしまいました。
誰かのハレの舞台に立ち会える、ってやっぱり素晴らしい。
幸せのおすそ分け、じゃないですけど、幸せな人の近くにいるだけで、自分も幸せになってく気がします。ちょうど、冷蔵庫で保管している牛乳が、隣に置いた納豆の香りを吸着するみたいに。
かつて、世に云う一流ホテルでバンケットスタッフとして働いていた頃の事を思い出しました。
もう13、4年も昔の話ですが、当時にしてみたら比較的有名でそこそこに広くてほどほどに高級で、おまけにとびっきりロマンチックな立地条件にあったそのホテルでは、平日週末を問わず、一般の方はもちろん、芸能人や有名スポーツ選手までもが、様々なハレの宴を催していました。
そういった会場にはたくさんの笑顔や嬉しい涙や幸せな言葉が溢れていて、正にそこに列席している方々の、人生に於ける一つのハイライトとして記憶されるであろう瞬間でした。そして、その特別な場所と時間の提供に少しでも携われた事を、下っ端のサービスマンなりに、密かに誇らしく思ったものでした。
思えば、そんな恵まれた環境で料理やお酒をサーブさせて頂いた事で、飲食業の喜びを知ることが出来たし、又、いくらかの歳月を経た後に、一生の生業として飲食業を選ぶに至ったのかも知れません。
そんな大切な気持ちを思い出した披露宴でした。
しかし、飲み過ぎたフォアローゼスのおかげで、披露宴終盤のデザートタイムの事は、ほんの少ししか思い出せないのが辛いところです…。
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